絶対必要要件
絶対必要要件とは、これがないとWordPressが使えない、という要件です。
WordPressの場合、以下の2点がレンタルサーバーで動作しないと、WordPressを使うことはできません。
レンタルサーバーによっては禁止しているサーバーがありますので、まずは禁止していないかどうかを確かめます。
1.PHPが動くこと
WordPressはPHPというプログラム言語で動くブログシステムです。
そのため、レンタルサーバーがPHP不可の場合、どうあがいてもWordPressは動作しません。
2.MySQLが動くこと
また、WordPressは投稿された記事やコメントをMySQLというデータベースで管理しています。
そのため、MySQL不可というレンタルサーバーも同様に、WordPressを動かすことはできません。
十分要件
十分条件とはWordPressが単に動くだけでなく、快適に動くための要件です。
WordPressは仕組の上ではサーバー上で動くプログラムと言えます。
そのため、記事を投稿したり、記事が閲覧されたり、コメントが投稿されるたびに上記PHPとMySQLというプログラムが動きます。
プログラムのため、閲覧者が多い場合やコメント数が多いと処理が重くなりレンタルサーバーがフリーズしたり、止まってしまいます。
そのため、WordPressが快適に動くためには以下の要件が欠かせません。
- レンタルサーバーの性能が良いこと
- 自動バックアップがあること
- MySQLが複数登録できること
- マルチドメイン、サブドメイン
- 障害が少ないこと
3.レンタルサーバーの性能が良いこと
プログラム、ここではWordPressを動かす為の性能はレンタルサーバーの性能、特にCPUとメモリに依存します。
レンタルサーバー会社ごとに使っているサーバーのスペックは異なるため、WordPress用のレンタルサーバーを契約するの場合、これが一番の決め手になる場合もあります。
ただし、以下で解説しますがレンタルサーバーのスペックのうち、ハードディスク容量はそれほど重要ではありません。
4.自動バックアップがあること
WordPressにかぎらずブログシステムの記事、コメントなどのデータはサーバー上にしか保管されません。
そのため、レンタルサーバーに障害や人為的ミスが発生し、WordPressのブログ記事が消えてしまう場合があります。
もちろん、消えたデータが戻ることはありません。
そのため、データのバックアップ、できれば自動でバックアップしてくれるレンタルサーバーを選びたいものです。
5.MySQLが複数登録できること
レンタルサーバーを契約し、いざブログを書き始めると、複数のWordPressブログを作りたくなるかもしれません。
複数のWordPressブログを作成する場合、データベースであるMySQLを複数利用できる方がメンテナンスや引っ越しなどに圧倒的に便利です。
WordPressを運用する場合、できれば1つのMySQLで1つのブログを運用するのが良いでしょう。
6.マルチドメイン、サブドメイン
上記MySQLの複数登録と同様、複数ブログを運営するにはマルチドメインが効果的です。
7.障害が少ないこと
管理人の主観では、これが最も重要です。
昔借りていた海外のレンタルサーバーでは、2週間に1度の割合で障害が発生し、本当にストレスを感じていた時期がありました。
日本のレンタルサーバーでは、無料でも障害が発生することは稀ですが、一度発生するとストレスがピークになりますので、
1年でどの程度障害が発生しているか、調べた方が良いでしょう。
特に海外のレンタルサーバーを借りる際は十二分にご注意下さい。
その他要件
その他の要件とは人によってはあってもいいし、なくてもいいという要件です。
いつくか例をとりあげながら、その内容を解説します。
- ハードディスク容量
- サポート体制
- 引っ越しが簡単にできること
- サーバーメンテナンス時間が短いこと
- DBバックアップを任意にできること
- WordPressの自動インストールができること
8.ハードディスク容量
レンタルサーバーのハードディスク容量は多い方が・・・と考える人が多いと思いますが、WordPressの利用に関わらずハードディスク容量はそれほど重要ではありません。
具体的には1記事ごとに1,000文字、写真を3つ(100KB×3)のブログを3年間毎日書いてもせいぜい500MB以下です。
1記事ごとの写真が高画質(1MB以上)だったり、多い場合にはレンタルサーバーのハードディスク容量が多い方が良いかもしれませんが、
そもそも高画質の写真はダウンロードに時間がかかり閲覧者にも迷惑になるため、閲覧者を減らす要因となり本末転倒になりかねません。
レンタルサーバーのハードディスク容量は最も安いサーバーでもほとんどが1GB以上のため、WordPressに合うレンタルサーバーという観点ではほとんど無視して良いと言えます。
| 1記事 |
1,000文字(2KB) |
写真3つ(300KB) |
合計容量 |
| 1日のディスク容量 |
2KB |
300KB |
302KB |
| 1年のディスク容量 |
730KB |
109MB |
110MB |
| 3年のディスク容量 |
2.1MB |
330MB |
332MB |
9.サポート体制
レンタル・サーバーのサポート体制も大きく人に依存します。
管理人の主観では不要だと考えています。
理由は専門用語が多すぎてサポートしてくれているつもりが全く役に立たないからです。
また、簡単なことはサポートを利用するより自分で調べた方が早いです。
もちろん、専門の技術者などにはサポートは有益なのかもしれませんが、少なくともサポートを使いこなせない初心者には不要だと思います。
10.引っ越しが簡単にできること
思いがけずヒットブログになり、閲覧者数が増えるとレンタルサーバーをもっと良いスペックのサーバーに変更しないといけない、
という嬉しい悲鳴が起こることがあります。
WordPressのデータはMySQLというデータベースで管理されているため、このMySQLのデータの引っ越し操作が簡単なレンタルサーバーは
あれば嬉しい機能になります。
11.サーバーメンテナンス時間が短いこと
レンタルサーバーは必ず定期的にメンテナンスが発生します。
このメンテナンス中はサーバーが止まることもあり、WordPressブログを閲覧できなくなることがあります。
長くても数分のため、それほど気にする必要はないかもしれませんが、レンタルサーバーのメンテナンス時間は短いほうが嬉しいです。
12.WordPressの自動インストールができること
ほとんどのレンタルサーバーはWordPressの自動インストール機能がついていますが、
中にはついていないレンタルサーバーもあります。
初心者にとって自動インストールがないとWordPressを使う前の敷居が高いため、できればWordPressの自動インストール機能はついていた方が良いでしょう。
13.無料お試し期間
使ってみたけどやっぱり、という場合や、とりあえず使ってみてからレンタルサーバーを選びたい、という人も多いと思います。
特にWordPress初心者の方は有料レンタルサーバーを借りるのが初めての人の場合、失敗したからと言って支払った料金が戻ってくることはありません。
そのような場合、無料お試し期間があれば、ダメだったら解約すれば良いというのは非常に心強いです。
Xserverのようなレンタルサーバーの場合、支払い方法を選択しなければお試し期間終了後に自動解約になる契約はとりあえず、という人にはオススメです。
14.月額費用
当然ですが、レンタルサーバー料金は安いに越したことはありません。
しかし、レンタルサーバーの場合、安い=サーバーのスペックが悪い、機能が揃っていない、サポートが…など、
必要な要件を満たさない場合があります。
特にWordPressを利用する場合、これまで挙げた13個の要件の吟味は非常に重要です。
単純に安いから、ではなくご自分が求める要件を満たし不要な機能がないコストパフォーマンスの良いレンタルサーバーを選ぶのが良いでしょう。